新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては健やかに新春を迎えられたこととお慶び申し上げます。また、旧年中はひとかたならぬご厚情を頂きありがとうございます。

 2019年を振り返りますと元号が「令和」へと変わり、70歳までの雇用延長も検討段階に入り就業人口の減少を段階的な引き上げでカバーしていこうと政府もしている様です。これも平均寿命と健康寿命が伸び人間が段々と長く生きることができるようになったのだと示唆されます。長寿になったのは戦後の食生活の変化だといわれており、欧米化した食事や物流の進歩その他の研究などいろいろあると思われますが人間も動物も基本は一緒であると私は思います。

 株式会社クラウンの競走馬部門においては、馬と人との関係性を深め、幸せな馬を一頭でも増やしたいと考え、生産から育成までの一貫体制のもと、調教を行っております。生産部門は種付けから競走馬が生まれるまで、育成部門は生まれてから離乳までの「初期育成」、離乳から馴致前までの「中期育成」、馴致から入厩までの後期育成とに分け、管理しております。さらに育成部門の中に、イヤリングチームを設けており、生まれてから競走馬になるまでに必要な準備を十分に行うことで競走馬としての調教にスムーズに移行できるようにしております。また、育成からトレセン入厩まで、トレセン入厩後から競走馬、繁殖入り、乗用馬への転用などまで、競走馬の一生のすべての局面において、責任を持って関与させて頂きたいと考えております。これも人とサラブレッドとの信頼関係を深めるとともに、個々の馬の性格を把握し、怪我やストレスを与えず「幸せな馬」を育てることが我々の役割だと考えているからです。そして、本年より、育成部門の後期育成の専門性をさらに高めるため、クラウンホースレーシングという法人を立ち上げ、細やかなご要望に対応させていただきたいと考えております。

 昨年はセレクションセールにおいて高い評価を賜り、スタッフ一同大変有難く思っております。本年もより一層精進し、ご評価頂ける馬を提供できるように努めてまいります。
 本年も変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い申し上げます。皆様の益々のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。

令和2年1月6日
株式会社クラウン
代表取締役 矢野恭裕