その20【草地和牛 褐毛和種】の繁殖牛・肥育牛について

今回は受胎後の牝牛の育成に関してご紹介いたします。
まず飼料においては通常の肥育牛と同じように、粗飼料を無制限に濃厚飼料は制限して与えています。

子牛がお腹の中にいる母牛はストレスを抱えている状態です。
母牛のストレスを少しでも軽減するために当牧場でおこなっている育成は放牧です。運動をすることによってストレスが軽減され子牛への負担も少なくなっていきます。

また放牧中でも、1日2回のエサの時間に母牛をよく見て・触って異常がないか確認して作業をおこなっています。
受胎した牝牛は約285日後に出産となり、その後は発情後80日以内に種付けをおこなうのが一般的です。

通常の農家さんは一年一産を目標として牝牛の育成・繁殖をおこなっていますが、アローファームでは牛への負担を軽減するために産後80日を過ぎた時点で種付けをおこなっています。
母牛へのストレスを最小限に抑えて、体への負担も軽くさせるために少し時間を空けて次の種付けをおこなうように心掛けています。

出産後は親子一緒に牛舎で育成をおこないますが、アローファームでは少しの時間だけ母牛と子牛を離して育成をおこないます。
これも母牛のストレスを軽減させるためには非常に大事な育成となります。特に初産の母牛にとってはすべてが初めての経験のため一頭でいる時間を少しでもつくることによってストレスを和らげる事が可能となり、次の種付けを健康な状態でおこなう事ができるのです。