牧場の仕事

サラブレッドを飼育するには、サラブレッドの年齢に応じた適切な飼育環境が必要となります。
そのために大きく3種類の牧場が存在します。
・繁殖(生産)牧場
・中期育成牧場(イヤリング)
・育成牧場

繁殖(生産)牧場について

繁殖(生産)牧場は、文字通り「繁殖」を中心に行なう牧場です。
繁殖とは、種付け、妊娠、出産を行わせ、新しい命を授かる仕事です。

サラブレッドは晩冬から初夏にかけて出産します。
妊娠期間は約330日で、年に1回1頭を出産します。
生まれてから1年は概ね1日1kgづつ大きくなっていきます。
生後6ヶ月で母馬と仔馬を別々にし、離乳させます。
母親が翌春のお産の準備をするとともに仔馬を自立させるためです。

翌年、1月1日になると同時に1歳になります。
放牧地での運動や昼夜放牧により、体力や力などは急速に発達します。
この時期を過ごすのが繁殖牧場です。

生まれた仔馬が離乳するまで愛情を持って育て、育成牧場へ受け渡していきます。

繁殖牧場

中期育成牧場(イヤリング)について

離乳してきた当歳から1歳の秋頃の育成牧場に入るまでの期間、
人と馬との信頼関係を構築する牧場を中期育成牧場と呼びます。

馬の性格を見極め、人と接する時間を多く確保することにより、
次第に人間との信頼関係が構築され「人は怖くない」と理解
するようになってきます。

その後、立ち方や基本動作を覚えさせ、輸送等の外部環境にも
慣れさせ、安全に調教が行える様信頼関係を築いてから、
育成牧場に送りだします。
この中期育成により、多くの方から「馬に落ち着きがある」と
評価を頂いております。

中期育成牧場

育成牧場について

育成牧場は、サラブレッドを競走馬としてトレーニングする場所です。

1歳の秋になると人を乗せるための馴致(じゅんち)や躾(しつけ)が行なわれます。

馴致とは、装着する道具に慣れさせる、手入れ、トレーニング、輸送、装蹄、ゲートなど
数多くの物事を、人とともに落ち着いて実施できるようにする事です。

人が馬の背に乗ると理解するまでじっくりと教え込みます。
繰り返し行うことで少しずつ馴れ、騎乗者を背にして
常足(なみあし)、速足(はやあし)、駆歩(かけあし)を
行える様にすることを騎乗馴致と呼びます。

育成牧場では何も知らない仔馬に、鞍をつけ人を乗せるというところから、
競走馬として速く走るというところまで順番を追ってトレーニングします。

育成牧場は、一言で言うならば、サラブレッドを競走馬として仕立てていく場所です。

育成牧場

牧場の一日:育成牧場

5:30 収牧、ウォーキングマシン、体重測定

収牧:草地に放牧されていた馬たちを馬房に返す作業です。
ウォーキングマシン:馬を1頭入れ、メリーゴーランドのように
円を描いて準備運動や整理運動を行うマシンのことです。
体重測定:体重測定をして体調の管理を行います。一日10kgの増減があるときも。

ウォーキングマシン

6:00 朝礼

注意確認、連絡事項の伝達

朝礼で馬の状況や当日の作業内容を確認します。
もちろん馬だけでなくスタッフみんなの笑顔も確認し、
新しい一日が始まります。

朝礼

6:30 乗り運動、調教

常足、速足、駆足、坂路調教、飼い葉つけ、手入れ、検温
来場者対応(調教師、獣医、装蹄師、業者など)

乗り運動:ウォーキングマシンとは異なり、馬場内で行なう運動です。
厩舎や走路を乗り役が乗り、馬を歩かせて行なうトレーニングです。
毎日乗り運動して十分に体をほぐした後に、馬場内の調教に移ります。

検温:言葉を発することができない馬たちにとって、体調不良を伝える唯一の方法が体温です。
そのため馬の体調管理において非常に重要な仕事です。

手入れ:ブラシをかけ馬の身だしなみを整えます。調教終了後に怪我がないか確認を行います。

乗り運動

12:00 休憩

ちょっと長めのお昼やすみ。
昼食後は午後の作業に備えて、ゆっくり英気を養います。

14:30 牧場内整備

ハロー掛け、草刈り、馬房掃除、車両整備

ハロー掛け:作業機械に鉄製の爪を取り付け、馬場を均します。
きれいな馬場を保つことで馬たちは思い切って駆けることができます。

馬房掃除:馬房とは馬一頭が入る馬屋のことです。
馬房を掃除し清潔に保つことで、馬たちは日々快適に過ごしています。

馬房掃除

18:00 事務仕事、終礼

一日の仕事が終わり、馬たちの成長の記録や作業報告を行います。
翌日の仕事の段取りを確認して終業となります。お疲れ様でした。

夕暮れ

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