その7 【草地和牛 褐毛和種】の放牧

当牧場の【草地和牛】は放牧を中心に育成をおこなっています。
では、放牧においてどのようなメリットがあるのかを今回はご紹介します。

【放牧のメリット】
①放牧地でいっぱい運動をする牛の骨格はどっしりとした骨太になります。
しっかりとした蹄が発達して、心肺機能も上がり疫病に対する抵抗力もつきます。

②運動をすることにより、自然と爪が削られ体のバランスを失わずに健康に成長していきます。
爪を放置すると変形してしまい体重をうまく支えられなくなります。また爪同士があたって怪我をしてしまい結果的に牛にとってストレスとなります。

③放牧地の生草を飽きることなく食べることによって牛の発育にとって一番大事なルーメン(第一胃)を発達させ大きくすることができます。ルーメン(第一胃)が大きくなることによって濃厚飼料の食い込みも良くなります。

④放牧地でよく運動をするので、肉質は締まりがよく歯ごたえがあるなかにも適度な柔らかさがうまれます。また、内臓系も健康な状態を保てます。
(牛舎のみで育成をおこない穀物・濃厚飼料を多く与えた肥育牛は内臓系の障害が多くみられます)

⑤運動不足のストレスを感じることなく成長するため疫病に強く、栄養障害も起こりにくくなります。

放牧のメリットは色々とありますが、当牧場で放牧中の牛たちに対して取り組んでいることは・・
①「放牧=放置」 といった考えではなく、牛を見る時間を必ずとります。常に牛を見ることにより異変がないかをチェックする体制をとっています。

②定期的にブラッシングをおこない、牛に触ることによって怪我や病気などがないか常に確認をおこなっています。また、触れることによって牛たちがよくなついており放牧地でも名前を呼んだら集まります。

③生草以外にも1日2回飼料を与えて細かい健康管理をおこなっています。

④放牧地の整備を定期的におこない、事故の起きにくい環境を整えています。