前回お伝えしました 【アニマルウェルフェア】 5つの定義の第2弾です。
今回は、【苦痛・傷害または疫病からの自由】 に基づいて、当牧場が独自に取り組む育成法をご紹介いたします。
苦痛、傷害又は疫病からの自由(予防と的確な診断および治療)
肉用牛は徐角をおこなうのが通常となっています。徐角のメリットは、
① 牛の攻撃性の低下
② 不要な怪我の発生や流産の防止
などいろいろありますが、それ以上に牛にとって苦痛となり大きなストレスを与えてしまう作業となります。
ストレスをもった牛は、
① エサを食べる量が減ってしまう
② 病気になる可能性が高くなる
③ 今後の成長に大きく影響する
など様々な弊害が生まれます。
褐毛和種は元々人懐っこい性格で人間に危害を与えるようなことはあまりないので徐角をする必要はありません。
また、徐角をしなくてもよいほど子牛の頃から日々見て・触って・懐かせているため危険も少なくなります。
疫病対策に関しては、牛が発症する病気のほとんどは私たち人間からの感染が原因と言われています。
そのため、牛舎に入るときには必ず石灰で足元を消毒してから作業をおこないます。
当牧場では生後3ヶ月くらいまでの子牛は牛舎で飼育をおこなっています。免疫力が弱い子牛と接するときは細心の注意をはらわないといけません。生産者が各牛舎を移動するときには、必ず石灰で消毒をおこない牛たちと接しています。徹底的な衛星管理をすることで、病気になる危険性が低くなり牛にとってストレスのかからない育成ができるのです。
病気にならなければ、注射など抗生物質を投与する必要もありませんので、当牧場の【草地和牛】は健康に成長して安全で安心な美味しいお肉になるのです。