謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
本年は午年、なかでも「丙午(ひのえうま)」の年を迎えました。
丙は火や太陽を象徴し、内に蓄えられてきた力が表に現れ、物事が動き出す年とされています。
馬は、前へ進む力と同時に、人との信頼のもとでこそ真価を発揮する存在です。古来より人の営みと深く結びつきながら歴史を刻み、力強さや誠実さ、そして可能性の象徴として語り継がれてきました。その確かな脚取りは、競走馬事業に携わる私たちにとって、常に原点を思い起こさせるものでもあります。
競走馬の世界が持つ魅力と厳しさは、文学や映像作品の題材としても描かれてきました。
競走馬を正面から取り上げた日本のドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』は、血統や育成、関係者の情熱と葛藤を通じて、競馬が単なる勝敗を競うものではなく、多くの人の想いと時間によって紡がれる世界であることを伝えています。作中で描かれた「継承」というテーマは、人の営みに限らず、馬たちが血筋として受け継いできた歴史そのものを想起させるものであり、深い示唆を与えてくれました。
サラブレッドの血統をたどると、ダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークと呼ばれる三大始祖に行き着きます。わずか三頭から広がった血の系譜は、先人たちが馬を敬い、その可能性と真摯に向き合いながら生産・育成に取り組んできた積み重ねの証であると感じております。
私どももまた、その歩みを大切に受け継ぎ、幸せな馬をお届けすることを何よりの使命と考えております。育成や管理の現場においては、怪我やストレスの軽減に日々配慮し、受け継がれてきた理念を礎に、馬と真摯に向き合い続けてまいります。
丙午の年にふさわしく、情熱をもって挑戦を形にし、競走馬とともに歩みながら、一歩一歩を大切にした着実な前進と価値の創造を目指してまいります。
本年が皆さまにとりまして、実り多く、躍動に満ちた一年となりますよう心よりお祈り申し上げますとともに、引き続き変わらぬご支援とご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年1月1日
株式会社クラウン
代表取締役 矢野恭裕

